2023年度 三重県高等学校演劇大会 県大会

第68回 三重県高等学校演劇大会 県大会

 

日時 9月16日(土)〜17日(日)

場所 三重県総合文化センター 中ホール

 

審査員 原田邦英先生、鳴海康平先生、松浦晴香先生

記念講演 工藤千夏先生

 

審査結果

 

最優秀賞 三重県知事賞 高田高校

     中日賞    四日市農芸高校

優秀賞  暁高校 三重高校

優良賞  四日市西高校 津商業高校 川越高校 神戸高校

 

舞台美術賞 神戸高校

創作脚本賞 四日市西高校 高田高校

 

9月16日(土)10:00~ 四日市西高校

「あまてらっす」

  作・四西劇場脚本部

9月16日(土)12:00~ 三重高校

「この星はブルー」

  作・華陵舞

9月16日(土)14:00~ 暁高校

「学校でなにやってんの」

  作・清野俊也

9月16日(土)16:00~ 津商業高校

「オフラインの彼」

  作・新堀浩司

9月17日(日)10:00~ 川越高校

「僕のポケットは星でいっぱい」

  作・成井豊

9月17日(日)12:00~ 神戸高校

「あおにとける」

  作・川上そよ香・淺川美代子

9月17日(日)14:00~ 四日市農芸高校

「アシカの笑顔」

  作・前田竜矢

9月17日(日)16:00~ 高田高校

「色々々々々々々」

  作・西尾優

2022年度 三重県高等学校演劇大会 県大会

第67回 三重県高等学校演劇大会 県大会

 

日時 9月23日(金・祝)〜24日(土)

場所 三重県総合文化センター 中ホール

 

審査員 関戸哲也先生、牧野和彦先生、伊藤美智子先生

 

審査結果

 

最優秀賞 三重県知事賞 高田高校

     中日賞    暁高校

優秀賞  桑名西高校 四日市農芸高校

優良賞  いなべ総合学園高校 三重高校 皇學館高校

 

舞台美術賞 四日市農芸高校

創作脚本賞 高田高校 三重高校

 

9月23日(金)12:00~ いなべ総合学園高校

「RAIN」

  作・蔦野 若葉

9月23日(金)14:00~ 三重高校

「女子恒星」

  作・山田 淳也

9月23日(金)16:00~  暁高校

「むこう側とこっち側の間側」

  作・林 寛祐(潤色・暁高校演劇部)

  出典・季刊『高校演劇」No.249

9月24日(土)9:30~ 高田高校

「群青アクアリウム」

  作・西尾 優

9月24日(土)11:30~ 桑名西高校

「彼の子、朝を知る。」

  作・白梅 かのこ(潤色・Kuwanisi劇場脚本部)

  出典・季刊高校演劇NO.241

9月24日(土)13:30~ 皇學館高校

「生徒会選挙はホニャララの件」

  作・小林 猫太

  出典・はりこのトラの穴

9月24日(土)15:30~ 四日市農芸高校

「キミとボクのアイダニ」

  作・谷津田

2021年度 三重県高等学校演劇大会 県大会

第66回 三重県高等学校演劇大会 県大会

 

日時 8月11日(水)〜12日(木)

場所 三重県総合文化センター 中ホール

 

審査員 山中秀一先生、はしぐちしん先生、樋口卓也先生

 

審査結果

 

最優秀賞 三重県知事賞 三重高校

     中日賞    四日市農芸高校

優秀賞  高田高校 桑名西高校

優良賞  暁高校 津商業高校 伊賀白鳳高校 神戸高校 四日市西高校

 

舞台美術賞 四日市農芸高校

創作脚本賞 四日市農芸高校 三重高校

 

8月11日(水)10:00~ 上演① 暁高校

「シュレーディンガーの猫」

  作・佐藤 雅通(潤色・暁高校演劇部)

  出典・脚本集3・11

8月11日(水)12:00~ 上演② 津商業高校

「灰色ノ雨」

  作・佐々木 花音(脚色・津商業高校演劇部)

8月11日(水)14:00~ 上演③ 桑名西高校

「放課後のヘラクレイトス」

  作・矢野 青史(潤色・桑名西高等学校演劇部)

  出典・季刊高校演劇NO.258

8月11日(水)16:00~ 上演④ 伊賀白鳳高校

「怪盗団と迷中の美術館」

  作・伊賀白鳳高校脚本科

8月11日(水)18:00~ 上演⑤ 四日市農芸高校

「リモート ~めだかの同窓会~」

  作・谷津田

8月12日(木)10:00~ 上演⑥ 神戸高校

「夕暮れに子犬を拾う」

  作・越智 優 (潤色・神戸高校演劇部)

  出典・季刊高校演劇NO.226

8月12日(木)12:00~ 上演⑦ 四日市西高校

「エッグフラスコ」

  作・四西劇場脚本部

8月12日(木)14:00~ 上演⑧ 高田高校

「あたしスミ子」

  作・西尾 優

8月12日(木)16:00~ 上演⑨ 三重高校

「ゆらゆら。」

  作・山田 淳也

2019年度 三重県高等学校演劇大会 県大会


第64回 三重県高等学校演劇大会 県大会

 

日時 8月9日(金)〜10日(土)

場所 三重県総合文化センター 中ホール

 

審査員 小熊ヒデジ先生・浜村修司先生・高木裕子先生(岐阜県顧問審査員)

 

審査結果

 

最優秀賞 三重県知事賞 三重高校

     中日賞    高田高校

優秀賞  津商業高校 四日市西高校

優良賞  神戸高校 暁高校 いなべ総合学園高校 四日市農芸高校

 

舞台美術賞 三重高校

創作脚本賞 津商業高校 四日市農芸高校

 

8月9日(金)


12:30~ 開場

12:40~ 開会式


13:00~ 四日市西高校

「実輪」

  作・四西劇場脚本部

生徒講評

 まず初めに、アンサンブルの使い方が秀一であった。台詞のない役者の動き、場転のときの舞台装置の移動、ダンスシーンのバックダンサーなど、舞台上を動いている大勢のアンサンブルがスムーズに動き「いつ場転をしたのか」というのを分からせないような見せ方が観客を劇に引き込む大きな要因だと思った。また、軸となる四人が語りをするとき、語り手以外の動きに無駄がなく、どこを観ても演技が途切れていなかった。それも巧みに世界観を作っている要因になっていた。舞台セットと照明が、物語を進行する上での時期や場面を表現することに繋がっていてわかりやすく効果的だった。ストーリーが演劇部員のドキュメンタリーのようになっており、実際に体験した実話の部分と創作の部分があるのではないかと想定される。そう考えた根拠として、最後のシーンのアカネの答辞「令和元年三月一日」という言葉が挙げられる。そのような部分が実話だけでない題名の『実輪』につながっていると考えた。


14:30~ 神戸高校

「マナちゃんの真夜中の約束・イン・ブルー」

  作・中村勉(神戸高校演劇部・脚色)

  出典・季刊高校演劇No.226

生徒講評 

 舞台装置や小道具・衣装などの色がポップな印象を与えており、現実世界とは別の夢の世界であることが上手く表現されていた。なぜ幸いがザクリッチなのか、戦争でみんなが求めているものとして「石油」などの資源をたとえているという考えや簡単に手に入るくだらないものだけど、個人にとっての「幸せ」でどんな手段を使ってでも手に入れたいものなのではという考えも出てきた。田舎チョキの銃について戦争や戦場を考えさせるものとなっている。マナが自分の意思で友人や先生を撃ったのは自分の嫌なものを排除するためではないのかなども意見が出た。この真夜中の出来事はどこからが夢でどこからが現実なのか様々な解釈ができる劇だった。病気か事故で寝たきりの人の夢、多重人格の人のそれぞれの人格の夢、マナちゃん以外の人の夢。ひきこもりなのに読書感想文を書くこと、夢を見ることは自由なのに約束に縛られていることなど夢の中の不自由さのとらえ方が様々な解釈を生んでいる。


16:00~ 暁高校

「心霊倶楽部」

  作・瀧 源作(服部 百那・潤色)

  出典・2009年中部日本高校演劇創作脚本集

生徒講評

 緞帳が上がる前や舞台上が暗転の時に花道をアクティングエリアに使うなど、目を惹きつける演出が非常に効果的だと思いました。脚本の内容においては、人間だと思っていた人たちが死んでいた人であったり、幽霊であると思っていた人がホントは人間だったりする伏線が物語の所々に張られていました。観客にわかりやすく回収する展開が劇を非常に見やすいものにしていました。ホラーで幽霊や怪奇現象をイメージさせるシーンとキャラクター化された登場人物たちのギャグパートとの演技の切り替えも物語にテンポを加え観客に物語を理解させる助けとなっていました。セットは細部まで作りこまれており、お札の多さで学校の歴史がわかったり、絵が動かせたり、神棚が飾ってあったりするなど細かい工夫がみられました。作りこみ方に劇に対する熱意を感じました。キャラクターも時代によって髪型や制服の着方も違い、観客の見やすさへの配慮とこだわりが感じられるものでした。


17:30~ 津商業高校

「滲んだ視界の先に」

  作・平野ほの香(津商業高校演劇部・脚色)  

 

生徒講評

 第一印象としては、静かで綺麗な劇だった。照明の変化で場面の雰囲気や登場人物の心情が分かりやすく表現されていた。舞台の奥行きや高さを登場人物たちの心情や状況に合わせてうまく使って会話中心の劇に効果的に取り入れていた。スタッフワーク全体で場の雰囲気を保っていて考えられていてよかった。目が見えない障がいと、性と身体が一致しない目に見えないものを取り上げるという、難しいテーマに挑戦していた。中途半端な知識ではあらが目立つテーマであると思うが、事前に調べて工夫しているのが脚本の所々に見られた。花見でマキがサユリにお弁当のことで嘘をつくシーンは良い意味での引っ掛かりを感じて解釈の幅を広げている。サユリの台詞がプロローグとエンディングに同じものが入っていて社会的なハンディキャップを個性として登場人物たちが前向きにとらえていく姿をより印象深いものにしている。


8月10日(土)


9:30~ いなべ総合学園高校

「♮」

  作・蔦野 若葉

生徒講評

 舞台セットが細部まで凝っていて素晴らしかった。空間の使い方がうまく、舞台全体としてすっきりした印象であった。電話の着信音の音量調整がうまくて、ポケットに入っている時といない時の違いがよく出てリアリティーがあった。照明は、ホリの使い方が場の雰囲気とあっていて、変わり方も自然だった。また、照明の変化が奏の心境を表しているという解釈も出た。雨や雷の青色と緑色が特に印象的でした。登場人物一人一人の背景が見える劇だなと思った。セリフがない部分の見せ方や、重要な場面での声量の違いなどで登場人物の個性を際立たせていた。舞台に大人数いる中でどこを見たらよいのかがよく分かった。挿入歌と最後の奏の「みんなのせいだからね。」というセリフが重なっていて、奏とみんなの関係性が変わったことを現しているのだと感じた。進路に対し葛藤を抱える高校生がやることに意味がある劇だった。


11:00~ 高田高校

「変」

  作・西尾 優

生徒講評

 扱っているテーマが「LGBTQ」「リストカット」などのデリケートなものである。マジョリティーに対する批判だと思った。舞台セットにも工夫があり、青と赤の三角形でキャラクターたちの性別と制服の隔たりが表現されていた。ポップなサンバのBGMや楽しそうに踊っている七人に対して、一人だけ「変」ではないハルカが取り残され、踊りに交わらない様子から、社会では多数派であるハルカがマイノリティーになることで多数派の暴力性を表現している。 この劇は、その問題を一つの教室内で表現しているのだと思った。  違いを受け入れようとする人たちの中にハルカのように違いが許容できない人もいる状況で答えが出されないまま終劇する。観客に答えを与えず様々な解釈ができる劇だと思った。劇中で、男子高校生が「制服を征服できる」「世界を変える」ということを言っていたが、この劇を鑑賞することで多くの人が「人との違い」について考えることができる。価値観を問い直すことができるのではないかと思った。


13:00~ 四日市農芸高校

「ハム」

  作・谷津田

生徒講評 

 四日市農芸高校さんにしか出来ない素敵な劇だと思いました。豚についての知識や生産側の立場についてしっかりと理解して、お客さんに感じさせられていたのが良かったです。話の主となる豚を置物だけを使うのではなくキャスト自ら演じているところがとても印象的でした。そして早苗がこだわっていた『かわいそう』という言葉の意味についても深く考えさせられるような劇でした。私たちはあたりまえのように生き物を食べていますが、この劇を通して食べられることのありがたさを思いました。「豚コレラ」が発生すると飼育していた豚を全頭殺処分しないといけなくなります。それを防ぐためにもたくさんの苦労をし、休む暇も無く豚の飼育をしなければなりません。私たちは生き物やそれを育ててくださっている方々に感謝をしながら食べなければいけないと思いました。「いただきます」「ごちそうさま」はそのためにある大切な言葉だと改めて実感しました。


14:30~ 三重高校

「マナちゃんの真夜中の約束・イン・ブルー 

 ―劇団チュム公演台本より―」

  作・中村勉(三重高校演劇部・脚色)

  出典・劇団チュム公演台本

生徒講評

 夢の中で田舎チョキ、さいわい、ザクリッチ、戦争など一見つながりの無いような単語がたくさん出てきたが、それらが不思議とつながっていき、どんどんその展開に対して連想が広がっていく、考えさせられる内容だった。役者は声色や服装、所持物などで今どんな役をしているのかがとても分かりやすかった。また、舞台セットにも工夫があり、光る箱が点滅したり明かりが消えたりするなどの変化があった。他にもブロックをベッドにして動かせるようにして形を変えたり、クローゼットをいろんな世界の入り口として多用していたのにも唸った。夢に出てきた二人が最後に手を振っていたことが、この劇の余韻に希望を持たせていた。私たちは、夢を見ているマナちゃんは現実でもひきこもりの少女だと考えたが、現実の彼女が外へ出るという予感をも感じさせてくれた。様々な解釈ができるラストだが、ハッピーエンドで一区切りがついたと読み取った。


15:40~ 交流会

16:40~ 全体講評

17:40~ 表彰式・閉会式